プラスチックゴミ問題

【海洋汚染の原因3つ】二酸化炭素、排水、プラスチックごみの問題

人間による海洋汚染

世界中の多くの海では人間による海洋汚染が進んでおり、その中でもプラスティックによる汚染は大きな課題となっています。このままだと、2050年には、世界の海に生息する魚の数よりもプラスチックの数の方が多くなるといわれています。

私たちは青い惑星に住んでいます。世界の海は地球の4分の3を占めています。海は地球上の水の97%を含み、現在、人間の活動によって発生する二酸化炭素の約3分の1を吸収しており、気候変動の影響の一部を緩和する役割を果たしています。

人間の活動によって大気中に放出された二酸化炭素の30〜40%は海に溶け込むのですが、大気中の二酸化炭素の増加に伴って、海水に溶け込む量が増えるため海洋表面の二酸化炭素も年々増加しています。そのため、海洋酸性化の懸念が高まっています。海洋の平均的なpHバランスが低下し、その結果、サンゴや貝などの石灰化生物の成長が阻害されているのです。しかしながら、世界の海が直面している汚染問題は酸性化だけではなく、他の問題もさらに急速に拡大しています。

海洋汚染の影響は陸地から拡大

海洋汚染の約80%は、陸上での活動に起因しています。廃棄物が排水溝や河川に流れ込んだり、投棄されたりすることで、海が汚染されます。この汚染物質には石油、肥料、下水、プラスチック、有毒化学物質などが含まれています。

油の流出はそれほど頻繁ではありませんが、リサイクルシステムが確立されていない多くの国では、使用済みの油が排水溝に捨てられたり、直接川に流されたりしています。農場や芝生から流出した肥料に含まれる栄養素が藻類を発生させ、溶存酸素を奪って海洋生物を窒息させ、メキシコ湾やバルト海などでデッドゾーンを引き起こしています。

また、多くの地域で下水が未処理のまま海に流れ込んでおり、地中海に排出される都市下水の80%は未処理です。最近では、中東、オーストラリア、カリフォルニアなど、水不足の地域で海水淡水化プラントが建設されています。浄水処理の副産物として環境に影響を及ぼすのが、施設から海に戻されるブライン(高濃度の塩水)です。この排塩水は海底に沈み、酸素濃度の低下や塩分の急増など、生態系に混乱をもたらす恐れがあります。

プラスチックゴミの問題

どの汚染物質も深刻な悪影響を及ぼしていますが、おそらく最も目につきやすく、今後10年間で最も大きな変化をもたらすのはプラスチックでしょう。世界中で毎年約2億7,500万トンのプラスチック廃棄物が発生し、480万トンから1,270万トンが海に流されたり、意図的に投棄されたりしています。

九州大学、東京海洋大学及び寒地土木研究所の共同研究チームによると、プラスチックごみの海洋流出がこのまま増え続けた場合、夏季の日本周辺や北太平洋中央部の海域では2030年までに海洋上層でのマイクロプラスチックの重量濃度が現在の約2倍になること、さらに2060年までには約4倍となることなどが示されています。

プラスチックごみの多くは海に投棄された漁具や漁網です。もちろん、海上だけではなく陸上からも、使い捨てのプラスチック製品の形でプラスチックごみは発生します。また、自然災害により正しく捨てたゴミが海に流されてしまうこともあります。

これらのプラスチックごみの廃棄物は、魚、サメ、イルカ、アザラシ、カメなど、ほとんどの海洋動物が摂取しています。これまでに、少なくとも267種の生物の消化管をプラスチックが塞いでいることが判明しています。

ペットボトル、プラスチックパッケージなどはすべて分解されるまでに長い年月がかかることが予測されています。

-プラスチックゴミ問題